本田八夏

MagicBar 猪虎亭 マスターのブログ

芸を極めようとする者は過敏なのか?

YAHOO の映像トピックスにこんなのがありました。

http://videotopics.yahoo.co.jp/videolist/official/game/pd2dc5573397e79a54d2516905f9b3d4f

興味を通り越して執着するがごとく何度も真剣に見返したのは、自分のためそして弟子のため。
自分も似た経験があることとそれに近い現状の人と現在接しているからなのかもしれません。

”周りを遮断してしまう”

音に限らず見えているものの場合もあるでしょうし、
特定の人物に対しての場合もあると思います。

僕の場合は 中学3年~19歳くらいにかけて 2ヶ月に一回くらいの割合で
おかしな耳鳴りがして誰かに見られているような感覚になりました。

はっきり覚えています。中3、サッカーの試合中に突然なりました。
周りにいた友達に 『うわうわ!これ何???これ何?? 怖い怖い!! 何やこれ!』と言いましたが
皆わけわからん顔をしていました。
口で説明できず、誰かにわかってもらおうと思っても伝えることが出来ません。
家に帰ってからも続き、布団にくるまって何かわからない恐怖に耐えました。
次の朝起きると治まっていて普通に学校に行きます。

次に襲ってきたのが数ヵ月後です。
2回目なので強烈な恐怖をいだきました。
まさかまた起こると思ってなかったし、この恐怖が3度目、4度目と起こる予想をしてしまいさらなる不安が巻き起こります。
ですが布団に入ってうずくまり、寝て起きると治まっていました。
だから安心感も同時に生まれました。寝れば治る!

2回3回とだいたい2,3ヶ月毎に起きましたが慣れてきて最初のパニック状態にはなりませんでした。

終わりはなぜかあまりよく覚えていないのです。
たしか19歳、仕事中になったように思います。
それが最後で、のち10年後に一度なりかけましたがすぐに寝ました。
それからは症状が現れそうになるたびに、寝るとかの対処を身につけ長時間の耳鳴り、監視されている感じはなくなりました。

ですが48歳になり最近また似たような恐怖感に襲われることがあります。
年をとったぶんやはりいろいろな事と接していいるので不安は誰しも大きいとは思いますが
口に出して表現できないのはたいへん辛いものです。

僕の場合は 周りを遮断する行為が 自閉症の人と違う種類だったのかもしれません。

聴覚過敏症の人はこのビデオにあるように 必要以上に聞こえてしまうから周りを遮断したくなります。

過去に辛い経験があった人も そのことを思い出すようなシチュエーションになったりしたら
防衛本能が働いて遮断行為に移るそうです。
皆が皆そういううことではないと思いますが、閉ざすという行為には病気かあるいは過去の記憶、トラウマが関係しているのかもしれないと深く考えこのビデオに見入ってしまいました。


弟子の一人が何かを完全に遮断してしまいます。

今日本日も日課の報告をしてきません。

8ヶ月と言う長い間、同じ事を教え報告を義務付けていても報告をしません。

翌日、理由を聞くと 『忘れていました。』と言います。
ゆうに500回を越える回数 『忘れました。』と言っています。
果たして本当に忘れているのでしょうか。
長期にわたり何度も何度も繰り返し癖付けしていることを忘れるものでしょうか。
例えば何十年も続けてきた毎朝の歯磨きをそんなにちょくちょく忘れますか!

今朝です。今朝ちゃんと今日は忘れず報告しなさいとメールし、前日には 成果報告、途中報告をしなさいと10回以上言いました。
10回以上同じ事を言う時点で僕自身が狂っているのかもしれません。

自分が狂ってるかもしれないという疑心暗鬼や恐怖感のスパイラルに陥ってしまうともう大変です!
僕はその辛さを知っています。

どんな約束
なんのための約束
誰にした約束

そんな物理的な軸は壊れても怖くない!

怖いのは時間の軸すらも崩れていくことです。

何十回と繰り返し約束したことが 忘れた の一言で覆ってしまうと、
責任感や社会人としての常識を基準にして考えてしまう我々には突然目の前に ゴジラが現れたようなもので
作り物の世界と決め付けてしまいます。
作り物 = 嘘
だから彼の言っている事は嘘という解釈、認識になり、最終的には彼、彼の人格そのものを信用できなくなり
人間関係を円滑に進めることは困難になります。

実際今、私は時間の軸が壊れかけており、
本当に彼と 報告の約束をしたのか自信がなくなってきました。

いつ? いつしたのか?

何百回と確実にした約束なのに ”つくりもの” ”想像上” だったのかもしれないと考えてしまうときがあり
あの中3の時に起こった現象と同じような恐怖感に襲われています。

たぶんという段階ですが彼は何らかの経験により、ある分類の事を完全に遮断してしまっているように思います。

忘れた という言葉はあきらかにただの言葉で、本当に忘れたのではないと考えられます。
自閉症の子が耳をふさぐように、彼も 約束 やしつけから心を閉ざそうとしています。

おそらく彼にとっては 自閉症の子が我々には聞こえないものが聞こえているように
彼も 彼にとって約束はただの 100gの約束なのではなく 過剰な 1t くらいある約束なのだと思います。
そうなのだとしたら 理解が必要です!
1tの重さに誰でも耐えられないし、その重さを10回以上押し付けてたら彼は気が狂ってしまいますし
重さにつぶれてしまいます。

今年の1月だったでしょうか、彼が親と電話で話している横に僕はいました。
彼は僕が横にいることさえ気付かず、もくもくと親の話を聞いています。きちんとハイハイとうなずいています。
ですがなにか眠っているようにも見え、完全に何か遮断状態に入っているのがはたから見てもはっきりわかります。
見事に1時間!親の話をほぼ一方的に聞いています。説教なのかアドバイスなのか親子のなにげない会話なのか。
はっきりしていることは1時間の中で彼が発した言葉は1分にみたないこと。

そして 電話終了後に彼に何の話か尋ねると彼は

『ほとんど覚えていません!』とのこと。

その事を境に彼との会話に工夫をするようになりました。
録音したり、紙に書いたり。

ですがその方法はあまりよくありません。
彼は証拠を嫌うからです。証拠をつきつけると彼は貝になってしまいます。
証拠を彼に持たせると必ず捨ててしまいます。

自閉症もれっきとした病気。

彼も病気として接しなければならないのかと思うと辛くて仕方ありません。

しかしもし病気でなくただの凄まじい横着者だとしたらどうでしょう。
それはそれでめちゃめちゃ恐ろしくないですか!

たまたま見つけたこのビデオ。それを見ているときに義務違反して報告を怠る弟子。
さまざまなことを考えてしまいます。

ただ絶対にしなければいけないことは、
あきらめず指導していくこと。まともな人間にしてやらなければならないということだと思います。


6年続けてきたこのブログ。初めて書く深刻なお話ですが
過去の大切な記録として残しておきたく書きました。